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恋心

第22章 蛇

抱きかかえ…
夕暮れを背にした俺は…
蝶の店に行き


財布から金を出し
店長に渡した。


金で蝶を買う…
金で
この店を丸ごと買う…


店長は
何処かに電話をかけ
長々と話し

俺は、従業員で一番真面目そうな
男を捕まえ
たのみごとをし
蝶が眠るソファーを指差し
その男に蝶を託した。


今日で
俺は
けして飛び立つ事の出来ない
虫籠をつくる…
蝶の為に…
俺の為に…


惜しくない
また
蝶を失う位なら
金なんか…
邪魔な物や者は、消えてしまえばいい


長い廊下から
足音が聞こえ
数人の男達が
俺の目の前に現れた…


目をゆっくり開けて
呼吸を整えた


end

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