無料で楽しめるちょっと大人のケータイ小説

朝がきて
親子は、深々と頭を下げて
出ていった。

男の子が
あたしに、耳打ちした。


「僕は、おばさんが大好きだよ。
ありがとう。」と


胸が熱くなり

親子の後ろ姿を見送った後
その場に座り
なんだか胸が熱くなり
涙が滝の様にながれた。

大好き、、、とゆうこの言葉を
あたしは、どんなに待ち焦がれて
いたのか、、、、

くぅぅ、、、と身体が震えた


あたしは、玄関を飛び出して
親子の後を追った

裸足で
とんでもなくブサイクな姿で

階段を駆け下り
転んでも立ち上がり
おでこから血が流れていようと
あたしは
親子を追った



公園横の交差点で
親子は信号待ちをしていた。


冷たい風が吹く
空の下
あたしは、大きな声で叫んだ。


「あのっ！待って！あのっ」


子供が振り返り
父親の腕を振り払った
走り寄る
子供を
無意識に抱きしめた。。


なんで？


「おばさん、どうしたの？」

子供が言う

「行くところあるの？うちに
ずっと居ていいんだよ、、、、」

息を切らしながら
言った


父親が駆け寄る

子供の顔を見ながら
あたしの顔を見た


「大丈夫ですか！血がでてますよ！
いったいどうしたんですか？」

父親は、ポケットからハンカチをだした


「あのっ、、、あの、よかったら
うちで、暮らしませんか？」


父親の顔を見上げながら
あたしは、言って下を向いた、、、、。


あたしは、、、もう後悔したくない
卑屈に生きていたくない

抱きしめる子供の身体から
伝わる鼓動

かなりの間が空いた
下を向きながら
子供を抱きしめる腕を離さず
応えを待っていた。



「こんな、、、男でも迷惑でなければ
息子共々御一緒に歩んでください」


以外な言葉が
父親の口からでた。


小さな男の子は
ニッコリ笑い

「僕は、おばさんがママになるなら
嬉しい、、」と

汚れのない顔で
あたしを見た



始まりがどうであれ
あたしは
一歩踏み出した

いま、恋心と一緒に


父親は、あたしをオンブして
アパートまで連れて行ってくれた。



卑屈になっていた
ただ、、待っていた
諦めていた
過去は
さようなら。


新しい
あたし
こんにちわ。