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恋心

第5章 金魚

浴槽から湯気が登り
咲き乱れるカサブランカの香りが
金魚の身体にまとわりつき
冷たく細い指が、彼のソレを包み
金魚の真っ赤な唇に飲まれていった
彼は…目を閉じて眉間にしわを寄せて
口元が少し開いた。

金魚は、マットに横たわる彼を見ながら滑るように口元をすぼめた。

赤い透けるようなカーテンの奥に
ミラーボールが床に設定されていて
ゆっくり回転している…まるで
真っ赤な海の底にいるような異世界の空間に彼は、異様な興奮にかられ…
金魚のリズミカルな口元に答えるかの様に…彼は…腰に熱いものがくるのが抑えられなくなり
欲望を一気に噴出した …


金魚は、手のひらに彼の精子を吐き出し…色っぽい眼差しで

「次は、あなたの番ですよ。あたしを
導いて下さいな。」と優しく彼に
言った。

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