テキストサイズ

恋心

第8章 happiness

誰もいない教室に、彼女は
机に座り外を見ていた。
僕の眼鏡をかけたまま…

僕は…咳をしながら教室に入り
「返しなさい。からかうのもいい加減にしないか?」

彼女は笑いながら

「せんせぇ…眼鏡ないほうがいーよ。これいらないでしょ」と
机から降りて、僕に近づいた

「先生をからかうなよ。さぁ、返して帰宅しなさい。」と手を伸ばした

彼女は、手をすり抜けて
僕の胸の中に入ってきた…

「なにやってんだよ!」と突き放した

「せんせぇ…大人しく帰宅するから
キスして…」

橙色の夕焼けの光が二人を照す
彼女の瞳は、潤み 長い髪が風にうねる

目を閉じた彼女の
おでこにキスをした。

「さぁ、帰宅しなさい。きがすんだろ」


彼女は「いくじなし!」と言って
眼鏡を僕に投げつけて
教室をでた。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ