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同じ場所~君と僕の見ている風景~

第6章 初めての日

しばらくしてから、レギュラーのバラエティーに美保がゲストで来た。

これが、共演は初めてだった。

俺は仕事に私情を絡めるタイプじゃない。
なのにこの日は、浮わついてるのが自分でもわかった。

番組の内容はロケでイチゴ狩りに行った。
美保は相変わらずイチゴを食いまくってた。
「やっぱすげー食うねww」って笑ったら
「とまんねーっす」相撲取りみたいな声で答えて爆笑しちゃったよ。

すげー可愛いなって思ったよ。

もう、この時浮わついてる気持ちには気が付いてたんだ。

俺が食ってるイチゴが超甘くてさ、

「この辺になってるやつ超甘いぞ!」

トコトコってやって来て

「あーん。」

って口開くから、オレ自然におまえの口にイチゴ運んじゃったよね。

「ん。」

って声出すから

何か、本気で仕事中なの忘れて

二秒くらい見つめ合っちゃって………

周りのスタッフも「え?これいの?」

って感じでシーンてなっちゃって

「イヤイヤ!おかしーだろ!キスすんのかよー!!」って、あいばちゃんのツッコミに周りも爆笑してくれて

あの時はホント救われたな(苦笑)

「翔ちゃん真っ赤になるならやるなよ!馴れないことするなって~ww」

言われたな。

人が人に恋をするなんて、難しい事じゃない。

その日俺は美保に恋をしたんだ。

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