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同じ場所~君と僕の見ている風景~

第7章 麻痺する違和感

次の日朝から芸能ニュースはあたし達の事で持ちきりだった。

「爽やかなカップルですよねー」

とか、

「超忙しい二人ですからねーお付き合いまで発展は難しいかもしれませんねー」


「お二人の事務所もお友達とコメント出してますしね~」

うちの事務所が出したコメントは

「共通の友人のスタイリストのマンションでこの日はたまたま遭遇したそうです。何度か友人数人で食事した事はあるそうですが、写真を撮られるような関係じゃではありません。」


翔の事務所のコメントは

「共通の友人の家でみんなで会った事はあるそうですが、二人で逢った事は無いそうです。友人の1人と聞いています。」


そりゃそうか、お互いの事務所同士で話し合って出したコメントだもんね。


一般の親友から電話くる。


「もしもし?何か大変そうだけど平気?」


「あぁwうん。ありがとう。」

「これまたスーパーアイドルと噂に鳴っちゃったね~」

「ね。」

「え?もしかして、ホントに付き合ってる?」

言いたい。

誰かに聞いて欲しい。

「ないないw」

言えるわけがない。

親友にすら言えない。

「大変だよね。何か合ったらいつでも電話してよ!」

嘘の無い言葉が嬉しい。

「ありがとね。」

あたしはウソつき。

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