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同じ場所~君と僕の見ている風景~

第7章 麻痺する違和感

お昼にマネジャーから電話が来て、代理店の人達とスポンサーの所に行く事になった。


代理店の人にマネジャーが

「この度はすいませんでした。」

と頭を下げる

「まぁ、10代のアイドルじゃ無いですし問題無いと思いますけど…ただ、コセーさんがねーマーケットが20代~30代でしょ?翔君の需要ドンピシャだから、広報に結構電話入ってるみたいなんですよ…」

あたしがCMをやってる化粧品会社にあたしをこのまま使うなら化粧品を変えると苦情の電話が何軒も入る。


改めて彼の人気を思いしる。

化粧品会社の広報の方に会う。


「お騒がせしてすいません。」

頭を下げる。



「イヤイヤ、相手があちらの事務所のタレントさんだと毎回ですからw
まぁこちらとしては美保ちゃんの清純なイメージで起用させて頂いたので、今後はスキャンダルは気を付けて頂いて…ね。」

「はい。本人もまさかこんな事になると思っていなかったので、軽卒でした。申し訳ございません。」


頭を深々下げる事務所の大人達を見て、また自分の立場を知らされる。


ホントにあたしは恋愛なんかしたらいけない人間なのかもしれない。

黙って与えられた仕事をこなしていれば30過ぎぐらいに一般の人とお付き合いして結婚するのかも。


あたしがこの仕事をしてなかったら?

キミと出逢う事もなかったら?

どうしようもない事を何度も考えてしまう。

キミに逢いたいよ…


声が…聞きたいよ。

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