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同じ場所~君と僕の見ている風景~

第11章 変化

とは言うものの、現実は、写真誌が張り付いてる毎日。


前向きになったり、直ぐに落ち込んだり、だけど、前より少しだけスキッリしていた。


次の日、撮影は20時に終わった。

奇跡に近い。

明日から札幌ロケって事もあるからなんだろーけど。


あたしは、優ちゃんの家に向かった。


今日は、もう一人の現場マネージャーも一緒だ。

北村さん。男性で、ベテラン。


「あたし、タクシーで帰ります。寄るとこあるんで。」


「なんで?そこまで送るよ。どこ?」


無表情で、言われる。


「優ちゃん家…」


「優ちゃん?珍しいね。あ、昨日一緒だったか。」


「うん。だから、ご飯食べる約束して…」


「そう。送るよ。」


「あ、はい。」


有無を言わさない。


「優ちゃん家は色んなタレントが出入りしてるんでしょ?」


「一年ぐらい行ってないから、わかんないけど。慕われてるからね。二人とも。」


「まぁ、明日から札幌だし、出発夕方だからって、羽目外さないように。」


28にもなって、夏休み前の中学生のような注意をされる。


「わかってます。」

あたしも、こう言う時、わかりましたぁ~ってニッコリ言えれば良いのに、全く私生活に仕事を活かせない。


近くのケーキ屋で、降ろしてもらう。


「お疲れ様です。ありがとうございました。」


「お疲れ様。くれぐれも、お願いね。」


「はい。」

思いきり顔に、うるせーな。と、出てしまう。

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