空と太陽
第6章 秋、文化祭
昼休みも終わりかけの頃
教室で話していた
空と由宇のもとに
泣いたあとのような
未歩が来た。
「未歩?」
「どした?」
「…友達」
「え?」
「…………」
号泣しだした
「未歩?」
「っ…ハァッ…」
「過呼吸!!」
未歩が苦しそうに倒れた
「誰か!!!先生よんで!!!」
「お、おう!!!」
男子が走り出す
教室がざわざわしだす
「未歩!!!未歩!!?」
「っ…ハァハァハァハァ」
「しっかりして!!」
額にたくさんの汗をかいて
胸辺りをおさえ苦しそうな未歩
「未歩!!大丈夫か?」
大空先生が息をきらして来た
「落ち着いて、
ゆっくり深呼吸して」
スーパーの袋を口にあて
ゆっくり深呼吸させる
「未歩…」
由宇が心配のあまり泣き出す
「落ち着いたか?」
「ハァ、ハァ」
脚がガクガクするらしい
「よっ」
大空先生は未歩を抱き上げた
「大丈夫か?」
コクンと頷く未歩
嵐のあとのような教室
空は心が痛いのがわかった
先生、どうして未歩は
下の名前なんですか?