
秘書のお仕事
第5章 鬱憤の種
『…女だ』
何だあれは、典型的な愛人図っすか!?
色ボケ鬼社長めが!!
声には出さずに、あたしは手をわなわなと震わせた
最も気に食わなかったことは、社長があたしを秘書だと言わなかったことだ
そっちがあたしを秘書にしたくせに、どういうつもりじゃあああああ!!
『…』
魔が差し、あたしは社長たちが入っていった部屋の扉に耳をくっつけ
盗み聞きした
「あ…陽介…だめよ」
「何がダメなのか、教えてよ…」
「だって…ぁあん…///」
「クス、普段のあの威勢はどこへやら」
『…』
これはもしや…
その、お楽しみ中とやらですか…?
