
秘書のお仕事
第5章 鬱憤の種
「なかなか、いい声だな」
ほほ笑みながら、そう耳元で囁かれると
あたしの顔は一気に赤くなった
『もうっ、からかうのもいい加減にしてください!!///』
あたしは社長を押しのけ、すぐさま離れた
まだガクガクと笑う膝を抑えるため、嫌でも内股になるのだが
それを恥ずかしがっている場合でもない
「からかってるって、俺が?」
『当たり前じゃないですか!!それ以外に何があるんですか!?』
「からかう…か、そう思われているなら心外だな」
社長は椅子から立ち上がると、あたしの前まで歩み寄った
そしてあたしは顎を持ち上げられる
「からかっているかどうかなんてのは、お前が確信していいようなもんじゃない」
『え…///』
そっと
顔を近づけられる
