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BL~中編・長編集~

第5章 ~愛してなんて言わない~

その姿を見届けながらそう思った。

「あ、サクマさん。 今新しいお客様がいらっしゃったんで、そっちお願いしてもいいですか?」

「了解。」

店に出ると、先に入っていた子に受付を頼まれた。

新しいお客様か・・・

この仕事がつらいと思ったことはない。

出会いを求めてるわけでもないし・・・

「俺はこういう所はちょっと・・・」

「いいからいいから。 俺も初めてだし、面白そうじゃん。」

そんな会話が、ドアの向こう側から聞こえてくる。

初めてのお客様かな?

そう思い、ドアを開いた。

「いらっしゃいま・・・・」

え・・嘘・・・

「せ・・・」

まさか・・・・

畔田君・・?

「やっぱり俺、帰っていいか?」

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