テキストサイズ

BL~中編・長編集~

第5章 ~愛してなんて言わない~

「・・・」

まさか、また会うことがあるなんて・・・・

夢にも思わなかった。

僕の初恋の相手の名前は・・・畔田永光(はんだ ひさみつ)君。

クラスの中心人物で、いつも明るくて、女子にもすごいモテてた。

彼女も、すごくかわいい子だったし。

でも、地元の会社に就職したんだとばかり思ってたのに、どうして東京に・・・

「サクマさん!!」

「ん? どうしたの、カズヤ君。」

いけないいけない。

仕事に集中しないと。

「僕、他の指名入っちゃったんで、戻ってくるまでの間、ヘルプに入ってもらってもいいですか?」

「わかった。 いいよ。」

カズヤ君に呼ばれ、受付から離れて店の中に戻った。

「えぇ~、カズヤ君行っちゃうの?」

「ごめんなさい。 すぐ戻ってきますから。」

畔田君と一緒にいる男の人が駄々をこねると、カズヤ君は愛くるしい笑顔を浮かべ、他のお客様の所に行ってしまった。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ