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BL~中編・長編集~

第5章 ~愛してなんて言わない~

「お待たせしましたー。」

ちょうど話が一段落した時、カズヤ君がタイミングよく戻ってきた。

「あ、カズヤ君。 待ってたんだよー。」

カズヤ君が戻ってきたことによって、桐島さんのテンションはさらに上昇したようだ。

「じゃあ、僕はこれで。」

「ありがとうございました。」

席を立ち上がり、カズヤ君と入れ替わる。

「失礼します。 ごゆっくりどうぞ。」

桐島さんたちに頭を下げると、僕は再び受付に戻った。

しばらく受付に立っていると、桐島さんと畔田君が会計にやってきた。

「今日は楽しかったよ。 また来るねー。」

「いつでもお待ちしてますね。 ありがとうございましたー。」

会計が済んだ後、桐島さんは酔った勢いなのかわからないけど、カズヤ君にそう言って畔田君と帰って行った。

「ありがとうございました。」

きっと・・・もう二度と会うこともないんだろうな。

畔田君、ここに来るの嫌がってたみたいだし。

畔田君の後ろ姿を見ながら、僕はそう思った。

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