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BL~中編・長編集~

第5章 ~愛してなんて言わない~

「はい、おかわりどうぞ。」

「ありがとうね。」

僕が社長さんにつくこともう30分。

なんだか、お酒のペースがやけに早い。

「あの、大丈夫ですか? そんなに飲まれて。」

「大丈夫だよ。 サクマ君は優しいなぁ・・・」

不意に、社長さんの手が僕の腿を撫でた。

そして、囁かれた言葉。

「・・・サクマ君・・・・今夜は久しぶりにいいだろう?」

「・・・・いいですよ。」

少し間をおいてから答えると、社長さんは嬉しそうに笑った。

「じゃあ、さっそく行こう。」

「・・はい。」

社長さんに肩を抱かれながら立ち上がり、会計を済ませるために受付に向かう。

「ぇ・・・」

が、受付に立っている人物を見て、僕の足は止まった。

なんで・・・・

「あれ、サクマ君じゃないか。」

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