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BL~中編・長編集~

第5章 ~愛してなんて言わない~

「あ、ごめん気が付かなくて・・・」

「気にしないで下さい。 じゃあ、また。」

横を通り過ぎようとした時、僕は一瞬だけ畔田君と目が合った。

「・・・っ・・」

その目は、ひどく冷たい目で・・・・

僕のことを軽蔑してる目だった。

あの頃の・・・僕が知ってる頃の畔田君じゃ考えられないくらい冷たい目。

僕はホテルに向かう間、涙を溢れさせないようにするのに必死だった。

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「はぁ・・・・」

あれから何日経ったかわからない。

畔田君のあの目が忘れられなくて・・・・最近、全然寝れてない。

「どうしたんだよ、湊。 ため息ばっかりついて。」

「・・・なんでもないですよ。」

更衣室に、店長が入ってきた。

無理に笑顔を作って店長の質問をごまかす。

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