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BL~中編・長編集~

第5章 ~愛してなんて言わない~

「嘘だね。 湊って呼んでもなにも言わないし。」

「・・・・」

ほんと・・・店長は鋭い。

他の子はごまかせても、店長は無理か。

「あの社長さんが来てから、様子が変だね? 何かされた?」

「・・・違います。 社長さんは関係ないんです。」

その先の話をしない僕を見て、店長は僕に更衣室から事務所へと移るように指示された。

「ここなら誰の目も気にせず話せるだろ?」

「・・・すいません。」

でも・・・・畔田君の名前は出せない。

僕のせいでお店に迷惑はかけられないから・・・・

「僕・・・この間、地元の同級生に偶然会って・・・・」

「その人も上京してきたのか。」

店長の言葉に頷いた。

「そうなんだと思います。 それで、その人・・・僕の初恋の人で・・・・」

話してると、畔田君のあの冷たい目を思い出す。

僕を・・・軽蔑する目で・・・・・

「その・・・僕がこの店で働いてること知られてしまって・・・」

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