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BL~中編・長編集~

第5章 ~愛してなんて言わない~

僕の言葉を聞いて、店長はピンときたみたい。

納得したように頷いた。

「なるほどね。 で、彼はそういうのに偏見があったと。」

「・・・・はい・・っ・・」

今まで我慢してた分の涙が、一気に溢れてきた。

止めようと思っても、全然止まってくれない。

「ごめ・・・なさっ・・・」

この世界で生きていくなら、こんなことは日常茶飯事だ。

今までだって、お店に嫌がらせで来て、僕らを散々罵った後帰る客もいた。

でも、それよりも・・・・もっとつらいよ。

「いいんだよ。 気にしないで。」

「・・・ぅ・・っ・・・」

優しい優しい店長の言葉。

頭を撫でてくれる手が、すごく温かくて・・・・・

僕は、店長の優しさに甘えて泣き続けた。

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