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BL~中編・長編集~

第5章 ~愛してなんて言わない~

どうして? なんで僕なの・・?

「サクマさん?」

「・・・なんでもないよ。 行ってくるね。」

ボーイの子に心配させないようにそう言って、畔田君がいるテーブルに向かう。

初めて接客した時以上に緊張してる・・・

「失礼します。 サクマです。 ご指名ありがとうございます。」

「あぁ・・・」

先にテーブルについていたカズヤ君が気を効かせてなのか、桐島さんの向かい側ではなく、隣に腰かけた。

この店は、二人掛けのソファーがテーブルを挟んでいる形で置いてあるので、必然的に僕は畔田君の隣に腰かけることになる。

うぅ・・・座りにくい・・・

「・・・座れば?」

「あ、はい。 失礼します。」

畔田君に声をかけられ、慌ててソファーに腰かけた。

「「・・・・」」

何を話せばいいんだろう?

畔田君も話そうとはしてないし、これは話しかけるべきなの?

「あの・・・・またいらしてくれたんですね。 ありがとうございます。」

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