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「サクマ君、指名です。」

「はーい。」

初めて畔田君と一夜を過ごしてからもう二か月が経つ。

あれから、二週間に一度のペースで畔田君は桐島さんとお店に来るようになった。

その度に僕のことを指名してくれている。

「失礼します。　いつもご指名ありがとうございます。」

少しずつだけど、畔田君も話してくれるようになった。

「へぇ～・・・じゃあ、お二人はそんなに若いのに会社の重役なんですね。　すごいなぁ。」

「へへへ。　そうかな？」

なるほど。

それでこんな頻繁にここに来れるのか。

「すごいですよ！！　尊敬します！！」

「へへへ。」

相変わらず、桐島さんはカズヤ君にデレデレだし。

「カズヤ君はさ、どこの出身なの？」

「僕ですか？　僕は東京ですよ。」

これって・・・僕にも聞かれるかな？

だとしたら、畔田君の前で言うのまずいよね？