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BL~中編・長編集~

第5章 ~愛してなんて言わない~

「あぁ。 ありがとうね、お疲れ様。」

店長は僕が差し出したお金を受け取ると、僕に中に入るよう促した。

「お茶でも飲んでいけば?」

「ぁ、はい。」

中のソファーに腰をかけると、店長がコーヒーを差し出してくれた。

「ありがとうございます。」

「いえいえ。」

しばらくは他愛もない話をして過ごした。

店長と話すのは好きだ。

「ところでさ、最近よく来てくれてる畔田さん? その人のこと好きなの?」

「ぶっ!!!」

直球で聞かれて、思わず口に含んでたコーヒーを吹き出しそうになった。

「げほっ・・・げほっ・・・・はい?」

「ははは。 大丈夫かい?」

僕の反応を見て面白そうにわらう店長。

「だからさ、畔田さんのこと好きなの?」

「なんでそんなこと聞くんですか?」

この人、鋭いにもほどがあるよね?

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