テキストサイズ

BL~中編・長編集~

第5章 ~愛してなんて言わない~

「畔田さんには、サクマは今日休みだと言っておけ。」

「え、でも・・・・」

店長の言葉にカズヤ君は不思議そうに首を傾げたけど、言われた通り畔田君に僕は休みだと言ってくれたみたいだった。

「すいません、店長。」

「気にするな。 これも仕事の内さ。」

僕が謝ると、店長はそう言って笑った。

「じゃ、頑張れよ。」

「はい。」

あの日・・・僕は店長にわがままを聞いてもらった。

『僕・・・・もう、畔田さんにはつけません。』

『・・・そうか。 わかった。』

ベッドの中で、一晩考えた。

『店長・・・ごめんなさい・・っ・・・』

『お前のせいじゃないだろ。 泣くなよ。』

店長は、いつも僕を優しく慰めてくれる。

「・・・・」

僕はもう・・・畔田君に会わないって決めたんだ。
会ったらきっと、僕はこの気持ちを隠せない。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ