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BL~中編・長編集~

第7章 ~むかしむかしの恋物語~

そんなある日のことです。

伊代はお母さんとお父さんに部屋に呼ばれました。

入ってみると、二人はとても深刻そうな顔をしていました。

いい予感はしませんでしたが、伊代は言われた通り、椅子に腰かけました。

お母さんから発せられた言葉に、伊代はとても驚きました。

「最近、あのオオカミとよく一緒にいるんですって?」

あのオオカミとは、百のことでしょう。

伊代は何も言い返せませんでした。

「本当なのね・・・」

黙り込んだ伊代を見て、お母さんとお父さんは確信したようです。

「今すぐ縁を切りなさい。」

「でもっ・・・」

伊代が言い返そうとすると、お母さんは厳しく言い放ちました。

「ダメです。 相手はオオカミなんですよ?」

今までにないくらい怒りを露にしたお母さんに、伊代は何も言えませんでした。

「いいわね?」

「・・・・・・はい。」

伊代は言いつけに従うしかありませんでした。

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