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BL~中編・長編集~

第7章 ~むかしむかしの恋物語~

「・・・・っ・・・」

両親が出て行った後、伊代は一人で泣き続けました。

「・・ぅ・・・ッ・・・・」

声を押し殺して、一晩中泣き続けました。

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次の日、幸いなことに百は習い事には来ていませんでした。

「・・・でさ~・・・」

「・・ふーん・・」

友達の話も頭の中に入ってきません。

百のことが気になって仕方ないのです。

「・・なんかあったのか?」

「え・・・・?」

そんな伊代に友達が気が付かないわけがなく、心配そうにそう尋ねてきました。

「・・・・別に・・」

百のことは誰にも話してません。

二人だけの秘密なのです。

(百・・・・・)

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