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BL~中編・長編集~

第7章 ~むかしむかしの恋物語~

「・・っ・・・なにしに来たのよ?」

お母さんは百の姿を見ると、恐怖を露にした表情で百を睨みつけました。

「夜分遅くすみません。 伊代が森で人間に撃たれて・・・・」

「伊代!?」

百の言葉を聞いて、お母さんの表情が一変しました。

「どうして・・っ・・」

百の背中から伊代を降ろすと、お父さんを呼んで、手術室へと伊代を運んで行きます。

「伊代っ・・・・」

百は、手術が無事終わるのを、外で祈ってるしかありませんでした。

「頼む・・・死なないでくれっ・・・・・」

手術が終わるまで、百はそう祈っておりました。

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朝になりました。

手術室のドアが、ゆっくりと開かれます。

「伊代はっ・・・?」

出てきたお母さんに、百は尋ねました。

「一命は取り留めたわ。」

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