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BL~中編・長編集~

第8章 ~幸せはすぐそこに~

そんな日々が壊れたのは高校2年になった時だった。

高3が受験のため生徒会を引退して、潤は生徒会長になった。

俺は、潤を手助けしたくて副会長になった。

春、新入生が入学してきた。

もちろん、生徒会に入って来る者もいた。

生徒会には真面目な奴が入って来ることが多い。

その年もそうだった。

しかし、自己紹介の時、一人だけ真面目には見えない、飛び抜けてかわいいやつがいた。

「雨宮 翠(あめみや みどり)です。 よろしくお願いします。」

最初は、「かわいいやつだな・・・」としか思ってなかった。

でも、2ヶ月くらい経ってくると、だんだんと異変が起き始めた。

別に、雨宮は変わってない。

変わってしまったのは、潤の方だ。

潤は俺よりも、雨宮といる時間の方が多くなった。

朝行く時も、放課後も、帰りも・・・・・

潤の視界に、俺はもう入ってなかった。

他の男子と話してても、必要以上にくっついてても、潤は何も言わなかった。

あいつの世界は、俺じゃなくて雨宮でいっぱいだったんだ。

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