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BL~中編・長編集~

第8章 ~幸せはすぐそこに~

何をしても、潤は俺を見てくれなかった。

だから、俺は諦めた。

小さい頃から、俺は執着心というものが人一倍薄かった。

潤のことも、簡単に忘れられるだろう・・・・

そう思ったから。

潤の世界から俺が消えて1ヶ月くらい経った時かな。

潤から電話があった。

それは、約2ヶ月ぶりの電話だった。

「・・・・」

覚悟はできている。

俺は通話ボタンを押すと、携帯を耳に当てた。

「もしもし?」

『もしもし、豊?』

言い忘れてたけど、俺の名前は瑞城 豊(みずしろ ゆたか)。

「うん、なに?」

『あのさ、すごく言いにくいんだけど・・・・』

その先の言葉を、俺は予想出来ていた。

『別れよう?』

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