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BL~中編・長編集~

第8章 ~幸せはすぐそこに~

俺と潤が別れてすぐ、潤は雨宮と付き合い始めた。

潤に直接聞いたわけではない。

学校にいる誰もが知っていることだ。

男子校だから、雨宮みたいな奴はすごくモテる。

それに、潤もすごく有名だ。

そんな二人が付き合えば、学校中がこの話題で持ちきりになる。

だから、嫌でも耳に入ってくるわけだ。

━キーンコーンカーンコーン━・・・・・

今日もやってきた。

1日で一番憂鬱な時間だ。

「・・・・」

深呼吸して、扉を開く。

「ねぇ、潤・・・」

「ん? どうした、翠?」

生徒会室に足を踏み入れた瞬間、そんな会話が聞こえてきた。

「あ、副会長。」

「・・よ。」

二人の姿を見ないようして机に腰かける。

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