テキストサイズ

BL~中編・長編集~

第8章 ~幸せはすぐそこに~

「あの、副会長・・・」

「どうした?」

声をかけられ顔を上げれば、後輩の清水 絨史(しみず じゅうし)が立っていた。
こいつ、後輩のくせに俺よりも背が高い。

「これ、わからないんですけど・・・・」

「見せてみろ。」

清水から書類を受け取る。

「これは・・・」

清水にやり方を教えてる間も、潤たちの会話が耳に入ってくる。

「潤、大好き~」

「俺もだよ。」

大好きな人が、一緒の教室で自分じゃない人に「好き」と言っている。

・・・・・・そんな毎日。

「副会長?」

「ぁ・・・なんでもない。」

だめだ。

最近、全然集中できてない。

「早く片付けて帰るぞ。」

「はい。」

ストーリーメニュー

TOPTOPへ