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BL~中編・長編集~

第8章 ~幸せはすぐそこに~

男は諦めたのか、うつむいて黙り込んだ。

「翠、大丈夫か!?」

「じゅ、潤っ・・・」

潤は急いで雨宮の元に駆け寄った。

「こわかっ・・・」

「もう大丈夫だから・・・・」

よかった・・・

潤が笑ってる。

「豊!!」

「っ!! 絨史か・・・」

急に名前を呼ばれ、驚いて振り返ると、絨史が息を切らせて走ってきた。

「ひどいですよ会長・・先に行くなんて・・・」

「ごめんよ。」

絨史は辺りを見回すと、男の存在に気付いた。

「やっぱり、さらわれてましたか。」

「あぁ。」

男に目をやる。

「連れて行ってくれるか?」

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