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BL~中編・長編集~

第9章 ~大切なもの~

「・・・泊めてくれるか?」

さすがに二日連続は迷惑か・・・

そう思いながら聞くと、吉村はにんまり笑った。

「もちろん。」

「悪いな。」

この借りはいつか返そう。

「あ、俺・・・荷物まとめてくるから。」

「ん? 俺も手伝うぜ?」

そう言って別れようとすると、吉村は俺についてきた。

「いいのか?」

「二人でやった方が早いだろ。」

吉村の好意に、俺は素直に甘えることにした。

「家に帰る前に、スーパーに寄ってもいいか?」

「いいけど、何買うんだ?」

明日には一馬の家を出るんだし、俺がいたという痕跡をなくさないと。

「シャンプー、リンスその他もろもろ。」

「シャンプー?」

まあ、当然ながら、吉村は俺の言葉に首を傾げた。

「家に着けばわかるよ。」

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