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BL~中編・長編集~

第2章 ~あなたが一番大切です~

でもそれは、いい意味ではなく悪い意味で。

菊池先輩は、3年生の先輩たちよりも喧嘩が強くて、2年生の時に転校してきた瞬間、この学校を仕切ってしまった。

もちろん、僕も最初は菊池先輩が怖くて仕方なかった。

僕が菊池先輩を好きになったのは、夏休みに入る少し前。

昼休みに3年生の先輩に絡まれてる時だった。

『いい加減、俺と付き合えよ。』

『そのお話は、以前からも言ってますけど、お断りします。』

その時僕は、3年生で一番がらの悪い先輩に言い寄られていた。

『調子に乗んなよ? こっちがいつまでも大人しくしてると思ってんのか?』

『・・・っ・・』

その日はうまく言い逃れられなくて、とうとう先輩を怒らせちゃった時、すごく不機嫌そうな声が聞こえたんだ。

『うるせぇ・・・』

『ぁあ!?』

声がした方を向くと、そこにいたのは菊池先輩だった。

『菊池!? なんでここに・・・』

『さっきからうるせぇんだよ。 そいつ、嫌がってんだろ。』

すごくどうでもよさそうに、あくびをする菊池先輩。

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