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BL~中編・長編集~

第9章 ~大切なもの~

確かに昨夜、俺は一馬に中に出してくれと言った。

しかし・・・俺のことを気絶させておいて、後処理もせずにそのまま寝るなんて・・・

「体洗ってやるから。 な?」

「・・・・しばらくはセックス禁止。」

「ぇえ!!?」

ったく・・・後処理しないと、腹が痛くなるんだよ。

「奏多~・・・」

「うるさい。」

駄々をこねている一馬を無視し、風呂場に向かう。

「ふぅ・・・」

熱いシャワーを全身に浴びると、少し気分が落ち着いた。

「・・・奏多。」

「なんだよ。 俺が出るまで大人しく待ってろよ。」

しばらくすると、一馬が風呂場に入ってきた。

「嫌。 機嫌直してくれよ。」

「・・・・」

後ろから俺を抱きしめ、俺の肩に顔をうずめてきた一馬を見て、俺は小さく微笑んだ。

「一馬。」

本当は、禁止にする気は最初からなかったんだけど。

「ん・・・」

こんなに弱った一馬を見れたことだし、今回はこの辺にしておいてやるか。

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