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BL~中編・長編集~

第10章 ~番外編①~

「おいおい。 俺にはそういう趣味はないからな?」

「わかってますって。」

有名な先生だから、恋人がいることもみんな知っている。

「惚れるのは勝手だけどな。」

「惚れませんよ。 僕にだって、大事な恋人いますから。」

得意気に笑った先生にそう言い返せば、先生はにんまりと笑った。

「松下か?」

「っ…げほ…!!」

ココアを飲んでいた僕は、先生の言葉に口に含んでいたココアを吹き出しそうになった。

「大丈夫か?」

「げほ…ッ…せんせっ…なに言って…っ…」

むせる僕を見て、先生は面白そうに笑ってるだけだし。

「別に隠さなくていいんだぞ?」

「…いつから知ってたんですか?」

まさか先生にバレてるなんて、思ってなかった。

「さあな。 俺はサッカー部の顧問だから、一年からいろいろ聞くんだよ。」

「そういうことですか。」

大方、海斗のファンの子に相談されたんだろう。

「うちは男子校だし、そういうのはたまにあることだから、なんとも思わんが。」

「変わってますね。」

普通、僕らのことなんて気持ち悪いと思うのに。

「だからって、授業中にいちゃつくなよ?」

「っ!!」

先生を見ると、半分は冗談で…半分は本気で言ってることがわかった。

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