
BL~中編・長編集~
第10章 ~番外編①~
「あれはね、僕が転びそうになって先生を引っ張っただけだよ。」
「え?」
海斗の驚いた顔が面白い。
「僕が海斗以外の人と寝るわけないでしょ。」
「優太…」
海斗は嬉しそうに微笑んだ後、僕に優しいキスをしてくれた。
「んっ…」
さっきとは全然違う。
「海斗…鍵…開いてる。」
「あぁ…わかったよ。」
僕が恥ずかしいのをわかってくれたのか、海斗は優しく微笑むと、鍵を閉めてくれた。
「これでいいだろ?」
「うん…」
海斗はソファに寝ころんでいる僕の頬にキスをしながら尋ねてきた。
「ベッドとソファ…どっちがいい?」
「…早く…」
「了解。」
もう、我慢できない。
理性なんて残ってないんだから。
「ごめんな…痛かっただろ?」
「うん…でも、大丈夫だよ。」
僕の手首の痣にキスしながら、海斗は悲しそうに眉を寄せた。
「ごめん…」
「海斗…」
僕は海斗の頭を抱き寄せると、耳元で懇願した。
「もう、いいから…早くしてっ…」
「っ…」
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「おはよう。」
「おはようございます。」
翌日。
僕は先生と廊下ですれちがった。
