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BL~中編・長編集~

第12章 ~こんどこそ一緒に~

俺の言葉に驚いたのか、シロは目を丸くした。

「それとも、そんなことをする程じゃないような女なのか? お前の気持ちはそんなもんなのか? そんなうじうじしてないで、男ならもっとドーンといけ。」

何を不安がる必要があるんだか。

端から見ても、シロとナオのカップルは相思相愛だ。

本人にはそうは思えないのだろうか?

「・・・・・そうだね。」

しばらく沈黙が続いた後、シロはそう呟くと立ち上がった。

「ありがとう。 君に言われた通りだね。 俺はまだ、何もしてない。」

シロが見せた笑顔は、先ほどのような作ったものではなかった。

「彼女に直接聞いてみることにするよ。 それで終わっても、俺に悔いは残らない。」

大丈夫、終わることはないから。 頑張れ・・・

走り去るシロの背中を見ながら、俺は心の中で呟いた。

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次の日・・・

いつものように大学に来た俺は、教室に足を踏み入れた瞬間、驚いて固まってしまった。

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