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BL~中編・長編集~

第2章 ~あなたが一番大切です~

「僕は・・・」

明日、菊池先輩に聞いてみよう。

僕はそう考え、自分の教室に戻った。

「一輝~・・・」

「ん?」

教室に帰ると、友人の幸助が情けない声で話しかけてきた。

「最近、昼休みになるといなくなるけどよぉ・・・どこ行ってんだ?」

「そ、それは・・・・」

痛いところを突かれ、僕は何も答えられなくなってしまった。

「ま、別にいいんだけど。」

幸助はそう言い、机に突っ伏した。

「たださ・・・」

「?」

幸助の言葉を黙って待つ。

「一言言ってから行けよな。 一人で弁当食うのって、寂しいんだぞ。」

(すねてたのか・・・)

ムスッとしてそういう幸助に、僕は笑いそうになるのを必死にこらえて言葉を返した。

「わかったよ。」

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