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BL~中編・長編集~

第14章 ~人は見かけによらないにゃ~

蝶ネクタイを手にして、ようやく冷静になりましたにゃ。

「・・・ここ・・・・どこだにゃ?」

真猿さんを追いかけるのに必死になっていたから気が付かなかったけど、僕は全く知らない場所に来ていましたにゃ。

そのことに気がついたら、急に心細くなってきましたにゃ。

「にゃ~・・・留架様・・・」

もうすぐ留架様が帰って来る時間なのに。

「・・・ぅっ・・・・」

涙が自然と溢れてきましたにゃ。

「・・ッ・・・・カインさんっ・・・」

怖いっ・・・助けて・・・

「・・・鏡夜っ!!」

「っ!!?」

名前を呼ばれて下を見ると、そこにはカインさんの姿がありましたにゃ。

「カイ・・・ンさん・・・・?」

どうしてここに・・・

「そんな所でなにやってんだ!!? 早く降りて来い!!」

「カインさん・・・どうしてここに・・・・」

僕の質問に、カインさんは大きくため息をつきましたにゃ。

「そんなの、お前が心配で追いかけて来たに決まってんだろ!!」

僕のことが心配で?

「とにかく、降りて来い!!」

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