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BL~中編・長編集~

第16章 ~Riproduzione~

暴力問題を起こした俺は、一週間の停学処分になった。

それだけで済んだのは奇跡に近い。

「近づくなよ・・・」

「やめなよ。 危ないから。」

一週間後、学校に登校してみればこのあり様。

周りの人間・・・だけでなく、生徒全員が俺を避けるようになっていた。

その時俺は、初めてわかったんだ。

豊も、こんな気持ちだったのか・・・と。

俺は先生に申し出て、生徒会長をしばらく休むことにした。

臨時の会長を置き、みんなの前に出る機会をなくした。

それでも、誰の目にも触れないことはできない。

移動教室で廊下を歩けば、すれ違う生徒全員に冷たい目で睨みつけられた。

それと同時に、俺の悪口も聞こえてくる。

最初は耐えられた。

でも・・・少しずつ確実に、孤独は俺を蝕んでいった。







「・・・・」

意外にきつい。

一人でいることが、こんなにつらいなんて。

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