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BL~中編・長編集~

第16章 ~Riproduzione~

「いつになったら、俺を豊が死ぬ前に戻してくれるんだ?」

さぁ? いつになるでしょうね。

「・・・」

声は面白そうに俺の質問に答える。

「とにかく、なるべく急いでくれよ。」

ええ。 もちろんです。

「・・・」

とか言って、なんかこの状況を楽しんでいる気がする。

「頼んだぞ。 じゃ、俺寝るから。」

はい。 おやすみなさい。

ベッドに横になると、俺は目を閉じ意識を手放した。





相変らず、潤は鈍いね。

僕が誰なのか、気づいてないでしょ?

本当は、もう潤を飛ばすことはできる。

でも、もう少しだけ・・・・もう少しだけ、一緒にいさせて。

これは僕の我儘。

これで・・・最後にするから。

ごめんね、潤━━・・・・



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