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BL~中編・長編集~

第16章 ~Riproduzione~

近藤はしばらく考え込んだ後、松下の質問に答えた。

「なんかね・・・最近の潤也の目は、今までと違う気がするんだ。

なんて言うか・・・・まるで何十年も生きてきた・・・みたいな目をしてる感じ?」

「!!」

「は?」

近藤の言葉に、すごく驚いた。

まさか、そんなことを言われるとは思ってなかったから。

「へへへ。 気のせいだよね。」

「当たり前だろ。」

「・・・・・」

近藤って、案外鋭い。

確かに・・・60年ちょっと生きていれば、学生の頃と同じ目はできない。

「もうここで大丈夫。」

「いいのか?」

「あぁ。」

さすがにこれ以上は迷惑はかけられない。

二人でゆっくりしたいだろうし。

「じゃあ、また明日。 学校でな。」

「バイバイ。」

「じゃあな。」

二人と別れ、家に足を進める。

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