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BL~中編・長編集~

第16章 ~Riproduzione~

腹を蹴られ、地面にうずくまった。

すごい吐き気がする・・・

「覚悟しろよ?」

━━━━どのくらい殴られ続けたのだろうか?

意識が朦朧として、もう何も感じない。

「おい、これ以上はまずいって。」

「なに言ってんだよ、これからだろ?」

不良の一人が俺を掴み上げ、屋上のフェンスギリギリまで追いつめてきた。

「なんなら、こいつもあの世に送るか? あの副会長さんと同じように、ここから飛び降りろよ。」

「・・っ・・・」

・・・駄目だ。

抵抗できるだけの力が残っていない。

「おい、なにをしている!!!」

「「やべっ!!」」

俺を掴んでいる男が面白そうに笑った瞬間、松下が先生を連れて屋上に飛び込んできた。

「ぅわっ!!?」

「!!?」

「和宮!!!」

先生が入ってきたことに驚いたのか、不良はフェンスを掴んでいた手を滑らせ、俺と一緒に屋上の外に投げ出されてしまった。

「くっ・・・・」

「ぅ・・・わ・・・」

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