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BL~中編・長編集~

第16章 ~Riproduzione~

「もう大丈夫?」

「あぁ・・・なんか、ごめん。」

普通なら、立場逆だろ。

・・・情けない。

「ううん。 本気で俺のこと心配してくれたんだろ? ありがとう。」

「・・・っ・・・・」

豊の笑顔に、鼓動が早くなった。

ヤバい。 今すぐ押し倒したい。

「潤?」

「・・・・・」

これから先、大丈夫か?

俺の理性。

「なんでもない。 帰ろうか。」

「? うん。」

それぞれの荷物を持ち、一緒に教室を出た。

こんなこと、何年振りだろう?

「あ・・・・」

駅までの道のりを歩いていると、懐かしい人物を見つけた。

「あはは!!」

雪・・・・

学生時代の雪だ。

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