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BL~中編・長編集~

第20章 ~君は親友~

「へぇ~… じゃあ、やっぱり君が、祐美がいつも話してる犬井智宏君か。」

「はい。 俺も、葛城さんの事は祐からよく聞いてます。」

俺の言葉に、祐は真っ赤になった。

「ト、トイレ行ってくる!!///」

「僕も行って来ます。」

祐が立ち上がるのと同時に安藤も立ち上がり、祐とトイレに行ってしまった。

「…犬井君は…安藤君の事が好きなのかな?」

突然の質問に、思わず飲んでいた水を吹き出しそうになった。

水が気管に入り込み、咳き込んでしまう。

「ゲホッ…葛城さ…っ…なに言ってっ…ゴホッ…」

「ははは… 図星だね。」

葛城さんは楽しそうに笑うと、コーヒーを一口飲み、再び口を開いた。

「私が見た所、付き合ってないみたいだけど…」

「…はい…」

しばらくして落ち着くと、俺は頷いた。

「なんで? 安藤君も君の事が好きに見えるけど…」

「っ…それは…」

俺が黙り込むと、葛城さんは優しく微笑んだ。

「怖いのかな?」

「えっ…」

驚いて声を上げると、葛城さんは優しく微笑んだまま、言葉を続けた。

「安藤君の気持ちはわかってるけど、今の関係を壊すのが怖いんじゃない?」

「怖…い…?」

葛城さんは俺の言葉に頷いた。

その時、トイレから安藤と祐が戻って来た。

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