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BL~中編・長編集~

第21章 ~番外編②~

俺は、どうすればいい?

また潤を失ったりしたら…もう…

「ふぅ…」

「!!」

潤が部屋に入ってきてしまった。

俺、そんなに長い間泣いていたのか?

「……豊?」

「…っ…」

泣いてるのをバレないようにしないと。

そう思って、寝たふりをした。

「どうした? 泣いてるのか?」

そんな手は、潤には利かないようだ。

簡単にバレてしまった。

「豊?」

「ッ…」

なんだよ…

俺のこと何とも思ってないくせに、どうしてそんなに優しく触れるんだよ?

こんなの…

「俺に…触るなよっ…」

「え?」

辛いだけじゃんか。

「触るなっ!!」

「!!」

俺の頭を撫でている潤の手を弾き飛ばす。

「ゆ、豊?」

「っ…なんなんだよ、お前…」

一体どうしたいんだよ。

俺のこと嫌いなのかと思えば、優しく触ってきて…

「俺のこと嫌いならっ…はっきりそう言えばいいだろ!!」

「はぁ!?」

くそ…こんなとこ、見せたくなかった。

「誰がそんなこと言ったんだよ!!」

「だって…お前っ…」

「俺?」

ほんと、俺らしくない。

潤が俺と付き合ってくれてるだけで、奇跡みたいなもんなのに…

「最近、全然してないじゃんか…泊まりに来ても何もしないし…それって、俺に飽きたってことなんだろ?」

いつからこんなに欲張りになったんだ?

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