
BL~中編・長編集~
第24章 ~番外編③~
「………太…」
「……ん…」
この声……
「……い、優太。」
「………か…いと…?」
うっすらと目を開くと、心配そうに僕の顔を覗きこむ海斗の顔が。
「おい、優太。 大丈夫か?」
ん…あれ? なんか、海斗…老けた?
「僕…」
「意識が飛ぶほど気持ちよかったのか?」
得意そうに笑っている海斗。
あ…そうか…さっきのは、夢か。
「じゃ、続きするぞ。」
「え…ちょっ…!!」
僕の意識が戻ったのを確認した海斗は、腰を動かし始めた。
「んっ…ァ…ッ…海斗っ…ダメ…っ」
「なにがダメなんだよ?」
目が覚めても、夢と同じ状況とか…
「明日っ…んん…っ…久しぶりに豊に会うのに…ッ…」
「あぁ…そういえば、そうだったな。」
昔と全く同じ回答をする海斗。
「っ…もうっ…海斗、なにも変わってな…ッ…」
「ん?」
僕の言葉を不思議に思ったのか、海斗は動きを止めた。
「さっき…昔の夢見て…海斗、前も同じこと言ってた。」
「………あぁ…優太に、二ヶ月SEX禁止令出された時か。」
海斗も、覚えてたんだ。
「よく覚えてたね。」
「あんなに長い間SEX禁止にされた原因だったからな。」
ふふふ。 そういうことか。
「途中で折れると思ってたのに、きっちり二ヶ月禁止されたし。」
「最後の方は意地だったけどね。」
まあ、SEX解禁された後、散々仕返しされたけどね。
「あんなのは、もうごめんだな。」
「んっ!! そう思うならっ…もう抜いてよ…ッ…」
あの時の反省はどこに行ったのさ!!
「第一、二日連続の徹夜明けで、体力ヤバいとか言ってたじゃん!!」
「優太見たら、眠気吹っ飛んだ。」
出版社に勤めている海斗は、編集の仕事をしている。
小説の編集者をしているんだけど、職業柄、入稿の日が近づくと、かなり忙しくなるみたいで…
今日みたいに、二日連続の徹夜明けみないな状況になることが多々ある。
