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BL~中編・長編集~

第3章 ~ずっと想い続けます~

・・が、力が入らず、倒れそうになる。

「おっと。」

倒れそうになった僕を、クロはいとも簡単に抱きかかえた。

「ほんとに大丈夫か?」

体が密着し、心臓が飛び出そうになった。

「あ、だ、だ、大丈夫です!!」

「そうか?」

クロは少し離れると、僕と向き合った。

「怖かったんだろう? 我慢しないで泣けよ。」

「・・・・・・・っ・・・」

クロの優しい言葉に誘われるように、目から涙が次々と溢れてきた。

「ふっ・・・・ぅ・・・ッ・・・」

泣きだした僕を、クロは優しく抱きしめてくれた。

「僕っ・・・怖かっ・・・ッ・・・・・」

「ああ。 よく一人で頑張った。」

優しい言葉と温かい手。

嬉しくて、安心して、僕は意識を手放した。



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