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BL~中編・長編集~

第3章 ~ずっと想い続けます~

だって、コーヒーのなにが美味しいのかわからない。
苦いだけじゃん。
クロはそれを知ってたから、わざわざココアを出してくれたんだ。

優しいでしょ?

温かいココアを飲みながらしばらく過ごした後、飲み物がなくなって、会話も途切れた。

何分くらい経ったかな。 沈黙を破ったのは、クロだった。

「俺と付き合わないか?」

「ぇっ・・・?」

一瞬、なにを言われたのかわからなかった。

驚いてクロを見ると、クロはいつになく真剣な顔をしていて・・・

冗談じゃないことが、一目でわかった。

「だめか?」

「ぇ、あの・・・・」

突然の告白に、頭がついていけなかった。
夢でも見てるんじゃないかと思った。

驚いて何も言えない僕を見て、クロは悲しそうに瞳を伏せた。

「・・変なこと言って悪かったな。 今のは忘れてくれ。」

「ぁっ、ま、待って!!」

頭よりも、体が先に動いた。
僕は立ち上がろうとしたクロの服を、思わず掴んじゃったの。

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