なんやかんやでモテる主人公
第5章 ありきたりな先生
「えっ……?」
「まだ好きなんだね?」
正直な所…それは分からなかった…
いろんな人と出会って…自分の気持ちと向き合って…私はまだ…あの人の事を思っているのかな…?
「いえ……それはどうか分かりません。でもふと思い出すんです。恋を知らなかった私にたくさんの事を教えてくれた彼の事を」
どうして自分の事を話したがらない人に自分の事を話しているんだろう…
変な感じ(笑)
先生独特の雰囲気が私を包んでいて、なぜか洗脳されているような気分になった。
「深く考えれば考える程、本当の君じゃなくなるよ。目を閉じて。何も考えないで」
私はフッと目を閉じた。
もしかしたら…キスされたりして?!なんて変な事も考えないように何もかもを無にして目を閉じた。
「あけていいよ」
そして私の胸元には小さく可愛いらしいネックレスがキラキラと輝いていた。
「今の君にぴったりだ」
「えっ…いただいていいのですか?」
手で包むようにして見てみると
そのネックレスは小さいハートの形をしていた
「もちろん。小さすぎるでしょ?南ちゃんみたい(笑)」
「えっ…//」
「可愛い。君は凄く魅力的だよ」
恥ずかしくて、顔が熱くなって…
頭が真っ白になって…私…どうかしちゃったのかな…
魔法にかかったかのように私は彼に引き込まれていく。
私はもう前に進めていますか?