なんやかんやでモテる主人公
第6章 ありきたりな穴
にやにやにやにや…//
「何ニヤニヤしてんの?キモイ」
「え(笑)顔にでてた?」
昨日、清水先生とは夜8時位までお話をした。
駅前のモンブランが美味しい事
デパートの前のイルミネーションが綺麗な事
ファンタジー映画の話や道端の猫の話。
時間がたつのはあっという間で
すっかり時間なんて忘れていた。
携帯を開くと電話28件。
もちろん名前を見なくても誰がかけたのか分かる位の量だ。
「あっ…先生すみません。兄が心配しているようなので帰りますね」
「もうそんな時間?健介も厳しいね。まぁ無理もないか」
そして先生は家まで車で送ってくれた。
「健介によろしくね?」
そう言って車のドアをあけてくれる紳士な先生。
「はい!あのっ……先生っ」
「ん?また遊びにおいでよ?」
いろいろ話足りないでしょ?何て……
私の言いたい事全部言っちゃうんだもん反則だ……
「それじゃぁ。風邪ひかないように」
先生が行った後がなんとも名残惜しくてずっとたたずんでいると
後ろから兄に泣きながら抱きつかれたのは言うまでもなかった。